8年ぶりに PC を自作した。8年ぶり2度目。8年前は何も知らなかったのでふらっと入った PC ショップで店員に言われるがままにパーツを買って組んだ。今考えると当時にしてもスペックはかなり低めだったけど、特に不具合もなく8年間元気に動いてくれて感謝している。時には Android をビルドしたこともあったけどその時もなんとか耐えてくれた。ただ、先日 IntelliJ IDEA でたいして大きくないソフトウェアをデバッグ実行したときにリソース不足で激重になったのをきっかけに買い替えることに決めた。
最初は出来合いのものを買おうと思って BTO パソコンメーカーのサイトを漁っていたのだけど、数日調べ続けていると各パーツについてある程度知見がたまっていき、そうなると自分の理想の組み合わせのものがほしくなってくるわけで結局自作することにした。
購入パーツ一覧
購入したパーツ一覧はこちら。
カテゴリ | 製品名 | 値段 |
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CPU | AMD Ryzen 9 7900 | 59,980円 |
マザーボード | B650M Pro RS | 17,270円 |
メモリ | ELITE DDR5 DESKTOP MEMORY 64GB(2x32GB) 5600MHz CL46 | 23,980円 |
SSD | WD Blue SN580 NVMe SSD - 1 TB | 10,780円 |
電源 | CX Series CX550 – 550 Watt 80 PLUS Bronze ATX 電源 (JP) | 7,510円 |
ケース | Z20 Black | 12,480円 |
ケースファン | NF-A12x25 PWM x 2 | 8,560円 |
OS | Windows 11 Home 日本語版 | 16,543円 |
クーポンを使ったりして合計15万円弱くらいといったところだろうか。なお、主に開発用途でありゲームは全くしないため、グラボは購入せず CPU 内蔵 GPU を使用している。今のところ全く不便は感じていない。
CPU
大きめのソフトウェアでもそれなりに速くビルドや実行ができるようにしたかったので、それなりにスペックが高くてかつコスパが高いものを探した。まずは Intel か AMD かで悩むところだけど、最近の Intel の不具合や AMD の評判のよさを鑑みて初の AMD CPU を選択した。型番の末尾に何もつかないものや X などの文字がつくものがあるが、無印のほうが発熱も少なく扱いやすそうに思えたので無印の中で現在最もスペックの高い Ryzen 9 7900 に落ち着いた。12コア24スレッド、TDP 65W と申し分ない。これまで使っていた CPU は2コア4スレッドだったので、タスクマネージャーを眺めているだけで感動ものである。選ぶ際は価格.comや下記の性能比較表を参考にしていた。
CPU ファンは今のところ付属の AMD Wraith Prism を使っている。回転数が上がるとちょっと音が気になるが、しばらくはこれで運用してみようと思っている。ちなみに CPU の温度は PC を放置している状態で 45~50℃ くらい。ちょっと高いような気もするけどこんなものなんだろうか。
マザーボード
マザーボードを選ぶうえでの要件は下記の通り。
- Socket AM5 対応
- MicroATX (PC を置く場所に高さ制限があるため大きな PC は使えない)
- WiFi/Bluetooth は不要
- VRM フェーズ数が少なすぎない
あとは価格.comを見てコスパも考慮して B650M Pro RS に決めた。最初はそもそもどういう基準で探せばいいかまったくわからなかったので、下記の動画などを見ながら勉強した。
メモリ
ELITE DDR5 DESKTOP MEMORY 64GB(2x32GB) 5600MHz CL46
開発するうえで困らない、余裕のある容量がほしかったので、32GB と 64GB で迷ったが 64GB にした。メモリの余裕は心の余裕。特に今回は Windows で WSL 2 を使うことも想定していたので大きめの容量がほしかった。あとは Ryzen 7 7900 が2枚差しで最大 5200MHz に対応しているとのことだったのでオーバークロックなしで 5200MHz に対応しているものを探した。パソコン工房のセールで安くなっているのを見つけて購入。
SSD
1TB っていうとかなり多いイメージだったのだけど、最近ではけっこう一般的に使われているらしい。まあ 1TB あれば困ることはないだろうと思って 1TB にした。読み書き速度やレビュー情報を参考にしつつ無難なものを選んだ。
電源
CX Series CX550 – 550 Watt 80 PLUS Bronze ATX 電源 (JP)
グラボなしなので電源容量はそんなに必要はないが、念のため下記のようなサイトで必要な容量は確認した。
案の定 300W くらいでも十分だったけどたいして値段も変わらないのでそんなに気にせず選んだ。小さいケースに入れることを考えて奥行きの小さいものにした。
ケース
最も頭を悩ませたのがケース。PC を置く場所の都合上高さと奥行きに制限があったため小さめのケースを選ばざるを得なかった。ケースにはそんなにお金をかける気はなかったのだけど、大きさに制限をかけると選択肢が極端に少なくなってしまったため1万円を超えることになったが今のものを選んだ。結果的には、見た目もよく組み立ての際の不満もまったくなくて満足している。
ケースファン
最初はケースファンをつけずに数日使ってみていたのだけど、常時ケースがほんのり温い状態になっていたため追加購入した。安いのを買ってあまり冷えなかったりうるさかったりというのを避けたかったのでちょっと奮発して Noctua のファンを選択した。2個購入してケースの底面から吸気、背面から排気している。評判通りかなり静かであり、PC も常時ひんやりするようになったので購入してよかった。
OS
以前の PC では Ubuntu を使っていた。基本的に大きく困ることはなかったのだけど時たま Windows でしか動かないソフトを使いたいみたいなタイミングがあり地味にストレスがたまっていっていたので、今回は Windows を選択した。WSL に関してはまだバージョン1のころにはよく使っていたのだけど、今回 WSL 2 を使ってみてだいぶ使い勝手もよくなってきているし IDE などの開発環境も整備されてきているので今のところ問題なく使えている。
完成
組み立てについては詰まるところもなく無事一発で起動してくれた。配線は苦手なのだけど今回のケースには裏配線スペースもあって比較的きれいにまとめることができた。
ベンチマーク
今回自作するにあたりいろいろ調べている中で初めて知ったベンチマークソフト Cinebench R23 を試しに動かしてみた。ネット上に転がっている数値とおおむね変わらない結果だったため一安心。ちなみに実行中の CPU 温度は最高で 65℃ くらいだった。
おわりに
最初はパーツ選びとかがめんどくさくて BTO パソコンを買おうとしていたくらいだけど、いざやってみると諸々楽しむことができた。すでに作り終わっているにもかかわらずいまだに自作 PC 関連の動画を見ているほどである。それなりにお金をかけた分、前の PC とは比べ物にならないくらいよいスペックの PC が出来上がったのでしっかり使い倒していきたい。